宿坊の紹介

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宿坊のご紹介
AREA BETSU SHUKUBOU PICKUP

⼤⾨だいもんエリア

西南院(さいなんいん)

ライトアップされる広大な庭園は重森三玲作

高野山の西の入り口で、夕日百選にも選ばれている大門に最も近くに位置しています。昭和を代表する名作庭家、重森三玲による大石庭が広がり、四季折々の美しさを回廊やほとんどの客室から望むことができます。夜には庭園のライトアップがあり、特に秋の紅葉のシーズンがみごと。客室は本格的な数寄屋造りで、宿坊らしい和の風情が感じられます。

ご由緒

弘法大師空海の二代目弟子、真然大徳(しんぜんだいとく)が建立。当院の位置が西南の方角、すなわち裏鬼門にあることから、高野山の裏鬼門を守護する役割を担ってきました。のちに鳥羽法皇が参詣し、当院を勅願寺と定めました。貴族の九条家をはじめ、江戸時代には武将の中川家の庇護を受け、また、徳川家康から経蔵(現在の建物は再建)を寄進されたことなどが、寺の古文書に記されています。

住所
高野町高野山249
アクセス
バス停「大門」から徒歩2分
駐車場:20台
ホームページ

報恩院(ほうおんいん)

家庭的な味わいの精進料理が人気

大門から壇上伽藍の中門へ向かう通り沿いにあり、高野山霊宝館にもほど近く、お参りや見学にも便利な場所にある宿坊寺院。季節の素材を使った家庭的な味わいの精進料理が人気で、小ぢんまりとしたお寺らしい風情を楽しむことができます。阿字観体験や写経を希望される場合は予約が必要です。各種合宿や研修など、幅広いニーズに対応可能です。

ご由緒

平安時代、如海(にょかい)上人により開かれました。如海上人は、弘法大師空海の実弟で十大弟子の一人、真雅の弟子。すなわち、弘法大師の孫弟子にあたります。創建後、落雷により堂宇は焼失しましたが、建久年間(1190〜99)、仁雅(にんが)という僧侶が復興、中島都史多院(なかじまとしたいん)と呼ばれました。
江戸時代の慶安年間(1648〜52)、仁和寺宮報恩院の令旨を賜り、寺号を報恩院と改めました。江戸時代には、芭蕉の弟子が芭蕉の遺骨を当院に納めたと伝えられています。

住所
高野町高野山283
アクセス
バス停「愛宕前」からすぐ
駐車場:10台
ホームページ

桜池院(ようちいん)

ナイトウォークが人気の宿坊

壇上伽藍のほど近くにあり、朝夕の参拝に便利。夕食後には僧侶が案内するナイトウォークに参加することができます(僧侶の都合によります)。国の登録記念物の枯山水庭園は重森三玲の作で京都の龍安寺の石庭をイメージ。リノベーションされたお風呂前のスペースから大きなガラス越しに眺めることもでき、心癒されます。

ご由緒

大治2年(1127)、白河天皇の第四皇子・覚法(かくほう)法親王が建立した養智院が始まり。現在の本堂は当時のものです。正嘉2年(1258)、後嵯峨(ごさが)院が高野山参詣の際に当院に宿泊、前庭の池を見て「桜咲く木の間もれくる月影に心も澄める庭の池水」と詠んだことから櫻池院と改名されました。室町時代には足利家と師壇関係を持っていました。明治時代以降、武田信玄の菩提所である、隣の成慶(せいけい)院を管理し、本堂には信玄の位牌が祀られています。

住所
高野町高野山293
アクセス
バス停「金堂前」からすぐ
駐車場:20台
ホームページ

宝亀院(ほうきいん)

お大師様の衣を染める霊泉を守る

壇上伽藍前から南へ進み、角を曲がった奥まった場所にある宿坊寺院。閑静な雰囲気が漂い、歴史ある寺院の風格が感じられます。本堂手前のお堂には、弘法大師空海の御衣替の儀式で使われる「お衣井戸」があります。弘法大師入定の御影も祀られ、拝観することができます。弘法大師のお衣のお下がりを小さく切った「お衣切」は護符として授与されます。

ご由緒

延喜21年(921)、醍醐天皇の勅願により創建されました。宝亀院の名は弘法大師生誕の年号、宝亀5年に由来しています。弘法大師は奥之院に入定した後も永遠に生きて衆生を救うという信仰のもと、大師の御衣替の儀式を司っています。大師ご入定の日にあたる毎月3月21日、当院で仕立てた衣を奥之院に奉納します。衣を染めるために使われる井戸には福智円満のご利益があるという霊水が湧き出ています。

住所
高野町高野山294
アクセス
バス停「金堂前」からすぐ
駐車場:15台

金剛峯寺・壇上伽藍こんごうぶじ・だんじょうがらんエリア

西禅院(さいぜんいん)

昭和の名作庭家、重森三玲が手掛けた庭園がみごと

壇上伽藍の北の静かな場所にあり、茶室「仰塔庵」はパナソニックの創業者である松下幸之助氏がこよなく愛し、長期滞在したことで知られています。宿泊者は重森三玲が手掛けた3つの庭園を見学することができ、2022年には枯山水の庭園を望む貴賓室が完成しました。ご住職による阿字観体験や伽藍ツアーが好評で、事前予約が必要です。

ご由緒

平安時代、弘法大師空海が高野山開創直後、隠岐(おき)上人とも呼ばれていた明寂(みょうじゃく)により開かれました。浄土真宗の宗祖、親鸞(しんらん)聖人が高野山を訪れ、当院で念仏の行に励んだと伝わります。本堂には親鸞聖人自ら刻んだという自像が奉納されています。
境内には昭和を代表する作庭家、重森三玲(しげもりみれい)作の3つの庭園があります。それぞれ趣の異なる庭は高野山の水の豊かさを表し、国の登録記念物に指定されています。上段の間の襖絵は、仙台藩御用絵師の菊田伊洲の作。

住所
高野町高野山154
アクセス
バス停「金剛峯寺前」から徒歩5分
駐車場:10台
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釈迦文院(しゃかもんいん)

家庭的な雰囲気を味わえる宿坊

高野山霊宝館の並びにあり、高野山大師教会にも近く、観覧や参拝にも便利で閑静な雰囲気が漂う宿坊寺院。こじんまりとしていて、ゆったりとした客室で、心のこもった精進料理を味わえるなど、家庭的なサービスが受けられるのが好評です。

ご由緒

平安時代末、高野山を再興した祈親(きしん)上人が開創しました。持仏堂に釈迦如来が祀られていることから、当院の名があります。高野山の高僧が代々住み、江戸時代には徳川家康より、山内で由緒ある名室寺院に選ばれました。また、織田信長の腹心、森蘭丸(もりらんまる)の菩提寺でもあり、その一族、岡山津山城主であった森家の庇護を受けてきました。護摩堂の本尊である不動明王は重要文化財に指定され、霊宝館に収蔵されています。

住所
高野町高野山349
アクセス
バス停「霊宝館前」からすぐ
駐車場:8台
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常喜院(じょうきいん)

赤地蔵を祀る宿坊は秋の紅葉の名所

金剛峯寺の正門や六時の鐘、壇上伽藍や大師教会にも隣接する高野山の中心地にあり、参詣や見学に便利な宿坊寺院。紅葉の名所として知られる壇上伽藍の蛇腹路に面した庭園は宿泊客にのみ開放され、秋にはその美しい様子を楽しむことができます。2022年に別棟として瞑想センターが完成し、一軒を丸ごと貸し切り利用することもできます。

ご由緒

弘法大師空海の十大弟子の一人、実恵(じちえ)上人が開いたお寺です。当初は弘法大師の弟子たちの住居とされていました。その後、保元元年(1156)、高野山に修行に来た心覚(しんかく)という僧が再興。江戸幕末の大火により焼失しましたが、明治時代の初めに現在地に移り復興されます。
ご本尊の地蔵菩薩は古くから子安延命の霊験で信仰を集めてきました。9月には地蔵祭りが行われます。平成13年(2001)に落慶した地蔵堂には恵方(えほう)地蔵が祀られ、赤色で左足を見せる姿から「赤地蔵」と親しまれています。

住所
高野町高野山365
アクセス
バス停「金剛峯寺前」からすぐ
駐車場:10台
ホームページ

総持院(そうじいん)

優美な襖絵と調度品に包まれた空間に癒やされる

壇上伽藍の北に位置し、静かな風情を楽しみながら優美な調度品に包まれた客室でひとときを過ごすことができる、女性に人気の宿坊寺院。枯山水庭園を囲むように客室が並び、離れ間の「桜の間」や「方丈の間」などの特別室は浴室とトイレ付き。リピーター客も多くおられます。ベッドルームの部屋があり、車椅子の方などのバリアフリーにも対応しています。

ご由緒

平安時代末の久安年間(1145~1150)創建と伝わる古刹。弘法大師空海から数えて20代目の山主・行恵(ぎょうえ)総持坊が開きました。総本山金剛峯寺の西隣、壇上伽藍の目の前という立地にあり、樹齢1000年と伝わる白藤「登龍藤」が前庭にあります。細川家、相良家、土方家、亀井家、伊達石見守家など、多くの武将の信仰を集めてきました。現在も全国に檀縁を持ちます。

住所
高野町高野山143
アクセス
バス停「金剛峯寺前」から徒歩2分
駐車場:10台
ホームページ

増福院(ぞうふくいん)

伝説の大杉がそびえる愛染明王の霊場

高野山に伝わる貴重な寺宝を収蔵公開する高野山霊宝館がすぐ前にあり、大師教会や壇上伽藍などの参拝にも便利。山門前には、大きな杉がそびえ立ち、弘法大師空海に祈って神通力を得たという僧侶が天狗になってこの木から昇天したという、神秘的な伝説があります。西国愛染明王十七霊場の第十番札所として訪れる参詣者も多い寺院です。

ご由緒

かつてあった華王院(けおういん)など4寺が併合し、平安時代後期に建立されたと伝わります。開祖は清和天皇の血統を引く源賢(げんけん)といわれます。一門の「福祐増進を祈るべし」という誓願が寺名の由来となりました。当院には、華王院を開き、高野山の発展に貢献した覚海(かくかい)という僧の天狗伝説も伝わります。その伝説をもとに文豪、谷崎潤一郎は『覚海大徳の昇天』を著しました。本堂には愛染明王と不動明王が合体したといわれる両頭愛染明王の掛け軸が掛けられています。

住所
高野町高野山339
アクセス
バス停「霊宝館前」からすぐ
駐車場:10台
ホームページ

成就院(じょうじゅいん)

小野小町の祖父が開いた由緒ある寺院

高野山霊宝館や大師教会本部にもほど近い閑静な場所にあり、見学や散策にも便利です。山門を入ると、草花が茂る庭園があり、訪れる人を迎えてくれます。さらに客室の奥にも芝生の庭園があり、豊かな自然と四季折々の美しさを楽しむことができます。14室の客室は個室で、トイレ付の客室が5室あるなど設備も整えられています。

ご由緒

平安初期の歌人、小野小町の祖父、小野篁(おののたかむら)が弘法大師空海より真言密教の教えを受け、自作の地蔵菩薩をご本尊として創建しました。お祈りすれば何事も成就するとの庶民信仰から「成就院」の名で伝えられています。また、仙台藩主、伊達政宗の庇護を受けたことから、伊達家代々の菩提寺となりました。もとは蓮華谷にありましたが、明治22年(1889)の大火で焼失、昭和5年(1930)南谷に移転し再興。覚和(かくわ)や覚能などの高僧を輩出しました。

住所
高野町高野山330
アクセス
バス停「霊宝館前」から徒歩2分
駐車場:5台

明王院(みょうおういん)

「赤不動」を祀る近代的な設備の宿坊寺院

日本三不動の一つ「赤不動」を秘仏として祀る宿坊寺院で、4月28日の赤不動明王大祭の際にのみ開扉され多くの方々が参拝に訪れます。近代的な作りの客殿「五大」にはトイレ付きの客室を備え、冷暖房も完備。数寄屋造りの茶室や書院に泊まることができる貴賓室もあり、夕朝食には高野山伝統の精進料理を味わうことができます。

ご由緒

弘仁7年(816)、弘法大師空海が開創したと伝わる、高野山で最古の寺院のひとつ。ご本尊の赤不動で知られています。寺伝によると、唐に渡り日本に戻った円珍(えんちん)が比叡山で修行している時、真っ赤な姿の不動明王が見えました。円珍はその姿を書き写すため、頭を岩に打ち付けて流れ出た血を絵具に混ぜたと伝わります。南北朝時代、後醍醐(ごだいご)天皇が念持仏として赤不動を崇め、当院に勅命でおさめたといわれます。

住所
高野町高野山146
アクセス
バス停「金剛峯寺前」から徒歩5分
駐車場:5台
ホームページ

親王院(しんのういん)

蔵造りの本堂は高野山で最も古い様式を残す

壇上伽藍の北にあり、ふすま仕切りの客室が6室という、こじんまりとした規模の宿坊寺院。蔵造りの本堂は350年ほど前に建造されたもので、高野山で最古の建築様式と伝えられています。現在も本堂内には電気は通わず、灯明の明かりのみでお勤めが行われます。朝の勤行に参加すれば、古式ゆかしい風情が感じられます。

ご由緒

平安初期、平城天皇の第三皇子であり、のちに嵯峨(さが)天皇の皇太子となった真如(しんにょ)親王が開基しました。真如は政変で皇族を追われ、やがて出家。弘法大師空海の十大弟子のひとりに数えられる高僧となります。真如が描いたとされる大師の御影(みえい)(肖像画)が壇上伽藍の御影堂に残されています。真如は弘法大師入定後、唐に渡り、天竺(てんじく)(インド)を目指しましたが、その途中で亡くなったと伝わります。

住所
高野町高野山144
アクセス
バス停「金剛峯寺前」から徒歩3分
駐車場:4台
ホームページ

千手院橋せんじゅいんばしエリア

安養院(あんにょういん)

戦国大名毛利元就の帰依を受けた宿坊寺院

戦国大名として知られる毛利元就ゆかりの寺院。境内の一角には毛利家の供養塔や家臣の墓が立ち並び、お参りをすることができます。本堂には毛利家代々の位牌が祀られているので、ぜひ朝6時からの勤行の際にはお参りを。客室は、壁仕切りが15室、ふすま仕切りが8室あり、そのうち、トイレ付き客室が5室、風呂トイレ付きの客室を1室備えています。

ご由緒

創建年代は不詳ですが、早くより宿坊として栄えた寺。鎌倉時代末期には、融通念仏宗中興の祖といわれ、大阪の大念仏寺を再興した法明(ほうみょう)上人が当院で10年間修行して密教を体得。境内には法明が修行をしたと伝わる法明堂があり坐像が祀られています。
天正年間(1573〜1592)、当院第16世の勢尊(せいそん)が山陽・山陰を訪れた際、戦国大名、毛利元就の帰依を受け、元就の子、輝元の代に毛利家の菩提所となりました。本堂には毛利家代々の位牌が安置され、境内には供養塔があります。

住所
高野町高野山412
アクセス
バス停「千手院橋」から徒歩3分
駐車場:7台
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一乗院(いちじょういん)

ゆったりとした極上の空間で過ごせる宿坊寺院

季節の味覚を盛り込んだ繊細な味わいの精進料理が好評で、事前に予約すれば昼食として味わうこともできます。客室は貴賓室や特別室を備えるほか、リニューアルした本館は、2階建て10部屋の客室を4部屋に改装。すべて趣が異なり、ベッドルームと檜浴槽を備え、ゆったりとした空間で上質のひとときを過ごすことができます。

ご由緒

創建年代は不詳ですが、平安時代末には、化千上人が当院に拠点を構え、一乗院の名称が用いられるようになったと伝わります。霊元天皇、五摂家の九条家、諸大名などの信仰篤く、南北朝時代には、上杉謙信・景勝に仕えた直江兼続(なおえかねつぐ)の次男、清融(せいゆう)が第14世の住職を務めています。江戸時代には寺領三十五石を賜り、寺格中随一の古跡名室と称えられました。昭和8年再建された本堂では朝勤行が行われ、独特の声明が唱えられます。

住所
高野町高野山606
アクセス
バス停「高野警察前」からすぐ
駐車場:10台
ホームページ

高室院(たかむろいん)

薬師霊場の宿坊寺院で健康を祈願

千手院橋にほど近く、町の中央に位置する便利な場所にあります。本堂に薬師如来像と阿閦如来を祀ることから西国薬師四十九霊場の第十一番札所として知られていて、病気平癒や身体健全の護摩祈祷を申し込む人が絶えません。5時50分から行われる朝の勤行は自由参加で、写経などの体験をすることもできます。現在、宿泊は要問合せです。

ご由緒

鎌倉時代の創建。村上天皇の血を引く房海(ぼうかい)という僧が高野山へ登り、智恵門院を開き、のちに高室院と改名されました。戦国時代、豊臣秀吉の小田原攻めで城を追われた北条氏直(うじなお)が当院に蟄居(ちっきょ)を命じられたことから、以降「小田原坊高室院」と呼ばれました。現在は北条家ゆかりの宿坊として、北条家の家紋、三ツ鱗が各所に残っています。護摩堂には不動明王が祀られています。

住所
高野町高野山599
アクセス
バス停「千手院橋」からすぐ
駐車場:20台

普賢院(ふげんいん)

光明心殿や四脚門などみどころ多彩

ネパールから請来された仏舎利が祀られる摩尼殿地下の光明心殿で、摩尼車を回して功徳を得ることができます。宿泊すると朝の勤行の後に案内されるのでぜひ体験を。境内には高野山東照宮の拝殿から移築された四脚門があり、国の重要文化財に指定されています。多くの俳人が訪れる芭蕉堂などもあり、見どころが多彩です。

ご由緒

大治年間(1126~)に覚王(かくおう)親王が高野山にて、念持仏(ねんじぶつ)の普賢菩薩を力乗(りきじょう)上人に与えたことが始まりと伝わります。当院の名の由来となった普賢菩薩はご本尊として守られています。康治二年(1143)に本堂が建立されましたが、その後の大火で焼失と再建を繰り返してきました。摩尼殿には、普賢菩薩と同体とされる金剛薩埵が祀られています。

住所
高野町高野山605
アクセス
バス停「千手院橋」からすぐ
駐車場:10台
ホームページ

普門院(ふもんいん)

霊廟の建物が移築された徳川家ゆかりの宿坊

徳川家ゆかりの宿坊寺院で、霊廟であったという由緒のある建物が移築されています。本堂の天井や随所に徳川家の家紋「三つ葉葵」があしらわれているので、宿泊の際にはぜひ早起きをして朝の勤行に参加して本堂を訪れぜひ拝観を。トイレ付き客室の特別室のうち4室はベッドルームが備えられていて、和風モダンな雰囲気が好評です。

ご由緒

弘法大師空海の師匠であった、奈良・大安寺の高僧、勤操大徳(ごんぞうだいとく)が弟子、空海の高野山開創をよろこび、天長元年(824)に創建しました。別名「ご師範寺」ともいわれます。弘法大師が師を偲んで追悼文を記したという勤操大徳の肖像画があり、国宝に指定されています。
明治21年(1888)、高野山大火で寺院は焼失、徳川家霊台の拝殿を移築し再建。そのため天井などには徳川家の家紋「三つ葉葵」があしらわれています。江戸初期の茶人で作庭家、小堀遠州(こぼりえんしゅう)が築造した庭園も見応えがあります。

住所
高野町高野山608
アクセス
バス停「千手院橋」からすぐ
駐車場:17台
ホームページ

蓮花院(れんげいん)

バリアフリーも整った近代的な設備の宿

千手院橋に近く、金剛峯寺にもお参りしやすく、各所への交通も便利な場所にあります。近年のリニューアルで全18室の客室にはトイレを完備、冷暖房設備も整っています。館内にはエレベーターが設置され、バリアフリールームなども整備されて、車椅子などでも訪れやすい設計に。ホテル感覚で宿泊ができる幅広い世代に人気の宿坊です。

ご由緒

創建は弘仁8年(817)。弘法大師空海の草庵が起源と伝わります。空海が修行中に白蓮の中に瑞光が現れたことから、蓮花院と名付けられたといわれます。徳川将軍家ともゆかりの深い寺院で、蓮花院を再興した宕雅法印(どうがほういん)が家康の軍略に加わったことから、徳川家一門の菩提寺となりました。家康の念持仏であったと伝わる薬師瑠璃光(やくしるりこう)如来などゆかりの寺宝も多数納められています。

住所
高野町高野山399
アクセス
バス停「千手院橋」からすぐ
駐車場:5台

女人堂にょにんどうエリア

南院(なんいん)

弘法大師作の浪切不動明王を祀る寺院

徳川家霊台を仰ぎ見る地に立つ宿坊寺院。純和風建築の建物で、どの客室からも庭園を望むことができます。ご本尊の浪切不動明王像は毎年6月28日にのみご開帳があり、多くの参拝者が訪れます。旬の材料を盛り込んだ手作りの精進料理が好評で、宿泊の際の食事のほか、事前に予約をすれば昼食として味わうこともできます。写経は記念の腕輪念珠付きです。

ご由緒

平安時代中期、東大寺の南院に住んでいた、子島真興(こじましんごう)僧都により開かれました。全国の浪切不動明王の元祖で、近畿三十六不動尊霊場の結願寺(最後に訪れる札所)としても知られています。ご本尊の浪切不動明王は高野山全体の祈願ご本尊として、壇上伽藍御社(みやしろ)拝殿である山王院(さんのういん)にお祀りし、招福除災を祈る法会が行われます。
本堂には、吉田高嶺画伯による、ご本尊の使者である八大浪切龍王の天井画が描かれています。鳴龍ともいわれ、天井画の下で願い事をしながら手を打つと龍が応えてくれると伝えられています。

住所
高野町高野山680
アクセス
バス停「浪切不動前」からすぐ
駐車場:25台
ホームページ

蓮華定院(れんげじょういん)

貴賓室の極上空間で過ごすひとときを

毎夕本堂で行われる阿字観瞑想や朝の勤行、写経などで修行体験ができます。本堂や客室からは丁寧に手入れが行き届いた枯山水庭園や緑豊かな庭木を望むことができ、モダンなベッドルームと浴室、トイレを備えた6室の貴賓室では、意匠を凝らした重厚な襖絵や調度品に包まれた空間で極上のひとときを過ごすことができます。

ご由緒

建久年間(1190~1198)、鎌倉幕府の帰依を受けていた僧、行勝(ぎょうしょう)によって念仏院として開かれ、その後、蓮華定院と改称されました。戦国時代、関ヶ原の戦いで敗れた真田昌幸(さなだまさゆき)・幸村(ゆきむら)父子が身を寄せた寺で、真田家ゆかりの寺院となりました。真田昌幸が豊臣秀吉から拝領した秀吉像、昌幸使用の南蛮鉄兜、幸村の書状などを所蔵しています。現在の本堂や庫裡(くり)も徳川家に仕えた兄、信幸(のぶゆき)方の真田家による再建とされています。

住所
高野町高野山700
アクセス
バス停「一心口」からすぐ
駐車場:10台
ホームページ

警察前けいさつまえエリア

光台院(こうだいいん)

静寂を感じ庭を眺めて過ごせる格式の高い名刹

高野山の宿坊では最も北の奥まった場所に位置し、高野御室とも呼ばれた格式の高い名刹です。厳かで静寂な雰囲気を感じながら宿泊をすることができます。北側に広がる二か所の庭園は、どちらも名作庭家の重森三玲の作品。一階や二階の客室の窓からゆったりと庭園を眺めながら過ごすことができて心癒されます。

ご由緒

天治2年(1125)頃、白河法皇の第四皇子・覚法(かくほう)法親王により創建されました。道助(どうじょ)親王はじめ歴代の親王が修行のために参籠(さんろう)したことから、京都の御室(おむろ)御所の別院として崇められてきました。境内には本堂、校倉(あぜくら)造の経蔵、大正時代に再建された多宝塔、鐘楼などが立ち並んでいます。豊臣秀次や織田秀信の墓所もあります。

住所
高野町高野山649
アクセス
バス停「高野警察前」からすぐ
駐車場:5台

福智院(ふくちいん)

天然温泉の風呂を備える宿坊寺院は高野山で唯一

高野山で唯一の天然温泉を楽しめる宿坊寺院。男女別の浴室には露天風呂やサウナも備えられています。重森三玲が手掛けた3つの庭園を、それぞれ寺院内から眺めることができ、夜には照明が灯され趣のある様子を観賞することができます。写経室では20時から写経体験が行われます。腕輪念珠作りや宝来作りなどの体験をすることもできるのでできれば事前に確認がおすすめです。

ご由緒

鎌倉時代、覚印(かくいん)阿闍梨により開かれました。院内には平安時代の仏像や、桜田門外の変で知られる井伊大老をはじめゆかりの諸大名の遺品が納められています。5000坪の敷地に60部屋をもつ大きな宿坊の一つで、高野山で唯一、天然温泉の湧く宿坊でも知られています。
境内には「愛染庭」「蓬莱遊仙庭」など3つの庭園があり、力強い石組みとモダンな地割で構成されています。京都の東福寺、松尾大社などの造園を手掛けた昭和の名作庭家、重森三玲の最晩年の作。

住所
高野町高野山657
アクセス
バス停「高野山警察前」からすぐ
駐車場:15台
ホームページ

無量光院(むりょうこういん)

毎朝護摩祈祷が行われる宿坊

秋には紅葉に染まる広大な庭園がみごとで四季折々の風情が感じられる宿坊寺院。毎日の護摩行と本格的声明の朝勤行は圧巻で、日・英・中の多言語法話もあり、各国要人も多数訪れています。寺院としての伝統を固守し、国内外からの修行僧を受け入れています。
客室は20室の個室と3つの広間ともWi-Fiとエアコンを完備。うち2室は風呂トイレ付、2室がシャワートイレ付に改装され、人気の精進料理と共にお客様のニーズに沿った空間を提供しています。最大100畳の広間は各種研修や合宿にも対応。日常空間から離れた高野山の静寂に身をおいてもらうため、客室にはあえてテレビ等は置かない徹底ぶりです。

ご由緒

平安後期、白河天皇第四皇子覚法(かくほう)親王の創建。中興の印融(いんにゅう)大徳はじめ歴代数々の名僧を輩出し、上杉謙信公も門下にて密教の阿闍梨位を得ています。併設する悉地院は平安初期観賢僧正の創建で、織田信長公や歴代浅野家所縁の古刹です。奥之院の信長公墓所はじめ多くの大名家の墓所を管理しています。

住所
高野町高野山611
アクセス
バス停「高野警察前」からすぐ
駐車場:10台
ホームページ

龍泉院(りゅうせんいん)

主に檀信徒のみを受け入れる宿坊寺院に泊まる

金剛峯寺の北に位置する奥まった場所にあり、静寂な雰囲気が漂っています。本来は檀信徒のみが宿泊ができる宿坊寺院ですが、事前に予約をすれば一般の宿泊も受け入れてくれます。本堂での朝の勤行は6時から、冬期(11~3月)は6時30分から行われ、自由に参加ができます。朝夕の精進料理はそれぞれのお部屋で味わうことができます。

ご由緒

承平年間(931~938)、真慶(しんけい)律師という僧による創建。お寺の名は、かつて弘法大師空海が雨乞いの祈祷を行った「善女龍王の池」がそばにあったことから。寺宝の龍猛(りゅうみょう)菩薩は空海作と伝わる一木造りの仏像で「弘仁仏」の名で信仰されてきました。空海の十大弟子の一人に数えられる真雅(しんが)が阿字観の修行をした寺とも伝えられます。毛利元就、楠正成らの武将も帰依し、源氏や織田家との檀縁も深かったと伝わります。

住所
高野町高野山647
アクセス
バス停「高野警察前」からすぐ
駐車場:15台

小田原・蓮花谷おだわら・れんげだにエリア

金剛三昧院(こんごうさんまいいん)

国宝多宝塔が佇む世界遺産登録の宿坊

高野山の宿坊としては唯一世界遺産に登録され、歴史的みどころも多い寺院。国宝の多宝塔をはじめ重要文化財の経蔵(きょうぞう)など多くの歴史的文化財を有しています。本堂に祀られているご本尊、愛染明王像は頼朝の姿を等身大で表したとされ、朝の勤行に参加すれば拝観することができます。初夏の境内に咲き誇るシャクナゲは天然記念物に指定されています。

ご由緒

建暦元年(1211)、源頼朝の妻、北条政子が頼朝と息子・実朝の菩提を弔うため、臨済宗の開祖、栄西(えいさい)を開山第一世として建立。以降、北条家をはじめ室町幕府を開いた足利家なども帰依しました。1223年建立の多宝塔は一度も火災に遭うことなく、日本で2番目に古い多宝塔で、高野山に現存する最古の建造物。中には運慶作と伝わる五智如来像(重要文化財)が祀られています。

住所
高野町高野山425
アクセス
バス停「小田原通り」から徒歩6分
駐車場:30台

西門院(さいもんいん)

精進料理の手作りのごま豆腐が人気の宿坊

小田原通りバス停から南に向かい、坂を登って山門をくぐると四季の花々が訪れる人々を迎えてくれます。朝夕の食事で提供される精進料理が好評で、特に人気があるのが手作りのごま豆腐。吉野から取り寄せた本葛を高野山の純粋な地下水を使って、ていねいに練り上げて作るもので、とろりとした舌触りとごまの風味を楽しめます。

ご由緒

延久年間(1069~1073)に教懐(きょうかい)上人によって開かれました。房総の里見家ゆかりの宿坊として発展し、今も千葉県の檀信徒の多い寺です。もとは釈迦院と呼ばれていましたが、鎌倉時代に後堀川天皇の皇后・西中御門院(にしなかみかどいん)の号を賜り、西門院と改称されました。また、戦国時代には、時の住職が豊臣秀吉の支援を受け、京都の大仏殿や石山の観音堂を造営しました。

住所
高野町高野山447
アクセス
バス停「小田原通り」からすぐ
駐車場:15台
ホームページ

三宝院(さんぽういん)

滝の水が流れる庭園が紅葉に染まる宿坊

通りの北の奥まった場所にあり、静かな風情を楽しめる宿坊寺院です。奥庭にある池に滝の水が流れ込む「臨紅庭」で知られていて、秋には一面の紅葉に彩られて見事なことからこの名が付けられています。滝の音を聞きながら瞑想をすると、心穏やかな気持ちに。阿字観や写経などの体験は、事前に問い合わせが必要です。

ご由緒

弘法大師空海の母、玉依御前(たまよりごぜん)が平安時代初期の承和年間(834~837)に創建。もとは山麓の九度山にありましたが、玉依御前の入寂後、奥之院に近い蓮華谷に移築。現在の建物は元禄8年(1695)の再建と伝わります。寺院名の三宝とは「仏・法・僧」すなわち、仏様(仏像)、仏の教え(経典)、僧侶を指しています。運慶作と伝わる「北面大師像」は空海の姿が刻まれた像で、本堂に祀られています。朝勤行でのみ拝観可能です。

住所
高野町高野山580
アクセス
バス停「蓮華谷」からすぐ
駐車場:7台

成福院(じょうふくいん)

ビルマ仏を祀る摩尼宝塔がそびえる宿坊

通りに面してそびえる巨大な摩尼宝塔がひときわ目立ちます。ミャンマー(旧ビルマ)方面の戦没者を供養する塔で、ビルマ仏や涅槃仏が祀られています。地下の戒壇めぐりが体験できるのでぜひお参りを。宿坊の建物はエレベーターが備えられ、全20室の客室はトイレ付きで整備されています。

ご由緒

大永3年(1523)の大火に遭い、記録が残っていませんが、江戸時代には長州の毛利家、九州の肥前唐津城主の寺沢家など諸大名が大檀主であったと伝わります。太平洋戦争中の1941年、時の住職が南方仏教研修のためミャンマー(旧ビルマ)に派遣された縁により、摩尼(まに)宝塔が建立されました。毎年7月の第三日曜にはビルマ方面戦没者の慰霊大法要が行われます。

住所
高野町高野山593
アクセス
バス停「蓮華谷」からすぐ
駐車場:6台

持明院(じみょういん)

庭園の眺めに癒される戦国武将ゆかりの寺院

甲斐武田家や香川県・丸亀藩の京極家など戦国武将や大名とゆかりが深い寺院。織田信長の妹であるお市の方を描いた肖像画『浅井長政夫人像』、武田信玄の若き日の肖像画などが伝わり、霊宝館に保管されています。大小4つの庭園があり、どの部屋からも庭を眺めることができ、宿坊らしい静寂さを味わうことができます。毎月13日と28日には護摩祈祷が行われます。

ご由緒

平安後期の保安年間(1120-1123)、高野山の高僧、持明房真誉(じみょうぼうしんよ)によって開かれました。真誉は京都や高野山で修行するなかで弘法大師空海の「ご入定大事」の伝が失われつつあることを憂い、復興のために高野山に当院を創建し、「持明院流」という流派を立ち上げました。持明院流は今日までの約900年間、歴代の住職により引き継がれてきたといわれます。由緒ある寺であることから、戦国武将や大名の帰依を受けて発展してきました。

住所
高野町高野山455
アクセス
バス停「蓮華谷」からすぐ
駐車場:30台

大圓院(だいえんいん)

平家物語の悲恋の舞台となった宿坊寺院

滝口入道と横笛の悲恋の舞台となった寺として知られ、本堂前に滝口入道を慕ってウグイスの姿に化身した横笛が訪れたという「鶯梅」や「鶯井戸」が残されているので、ぜひ見学しておきたいもの。本堂内には平家物語の場面が描かれた彩色豊かな絵図が掲げられていて、朝の勤行に参列するとお寺の由緒についての話を聞くことができます。

ご由緒

延喜年間(901〜923)、聖宝理源(しょうほうりげん)大師により開創されました。もとは多聞院と称していましたが、江戸時代はじめ、筑後国柳川藩主、立花宗茂(たちばなむねしげ)公の帰依により、その法号をいただき「大圓院」に寺名を変更しました。
当院は、「平家物語」で知られる滝口入道と横笛ゆかりの寺です。第八世住職の阿浄(あじょう)律師はもと平重盛の家臣で、滝口入道とも呼ばれました。入道は恋人横笛と別れ出家、横笛も尼になり、若くして亡くなります。境内には横笛ゆかりの梅の木や井戸が残り、悲恋物語を今に伝えています。

住所
高野町高野山594
アクセス
バス停「小田原通り」下車、徒歩1分
駐車場:5台
ホームページ

不動院(ふどういん)

半露天風呂を備えた離れの客室が人気の宿坊寺院

桃山時代建造の庫裏や庭園を望む書院があり、プランによってはそこで食事をすることもでき、風格のある建物の中で静かな風情を楽しむことができる宿坊です。半露天風呂を備えた離れの客室が2022年にリニューアルされ好評です。朝の勤行もぜひ参加されてみてはいかがでしょう。

ご由緒

延喜7年(906)、済高(さいこう)大僧正が西谷に開創した十二ヶ院のひとつ。山階宮(やましなのみや)家菩提寺としても知られ、「山階別院」の称号を賜っています。
境内には、弘法大師空海に帰依篤く、阿弥陀経、阿弥陀三尊を納められた鳥羽天皇皇后の美福門院(びふくもんいん)の陵墓もあります。また、安土桃山時代に創建された庫裡(くり)(和歌山県の指定文化財)が食事処として使われています。庭園は、昭和を代表する作庭家、重森三玲が作った庭園を現代風にアレンジしたもの。

住所
高野町高野山456
アクセス
バス停「蓮華谷」からすぐ
駐車場:30台
ホームページ

一の橋いちのはしエリア

恵光院(えこういん)

瞑想体験とラグジュアリールームが好評の宿坊

道場での瞑想体験や朝の護摩祈祷など、多彩な修行体験が好評です。奥之院参道の入口、一の橋にもほど近く、僧侶が案内する奥之院ナイトツアーの出発地としても便利。モダンなベッドルームと半露天風呂、プライベート庭園を備えたラグジュアリーな客室「月輪」が2022年に完成、好評です。

ご由緒

弘法大師空海が五重塔を建立し、毘沙門天、不動明王をお祀りしたのが始まりと伝わります。創建当初は廻向院と称していましたが、宝永年間(1704~1710)に徳川幕府の命を受け、恵光院と改められました。戦国武将、明智家の菩提寺としても知られています。毘沙門堂(護摩堂)には空海が自ら彫ったと伝わる毘沙門天が祀られ、その脇に祀られている不動明王は空海が唐へ渡った際、航海の安全を祈願し成就したことから「舵取り不動」と呼ばれています。

住所
高野町高野山497
アクセス
バス停「苅萱堂前」からすぐ
駐車場:30台
ホームページ

光明院(こうみょういん)

蜂須賀家ゆかりの寺院で徳島城の襖絵を拝見

蜂須賀小六が豊臣秀吉に仕え、のちに大名になった阿波(徳島県)の蜂須賀家とのゆかりがある寺院。徳島城から移された伝わる由緒ある襖絵もみごとで、機会があればぜひ見学したいもの。朝の勤行が朝7時から行われるほか、護摩行が毎朝8時から行われます。

ご由緒

寿永2年(1183)、大進法橋行清上人(だいしんほうきょうぎょうしょうしょうにん)が、師であった円恵法親王(えんけいほっしんのう)の菩提を弔うために開きました。円恵法親王は後白河法皇の皇子で、木曾義仲の兵火に罹り逝去。大進法橋行清上人は師の遺骨を抱いて高野山に登り、一草庵を結び長吏坊と呼びました。文和元年(1352)、光明院と改名されます。
徳島県阿波の蜂須賀(はちすか)家との関係が深く、歴代当主の位牌を安置。院内には徳島城から移されたと伝わる襖絵が残る。不動明王像、弁財天尊、大黒天尊、十念阿弥陀如来一軸筆などの名宝も伝えられています。

住所
高野町高野山493
アクセス
バス停「苅萱堂前」から徒歩2分
駐車場:10台
ホームページ

地蔵院(じぞういん)

時代に合わせた近代的な建物で快適に宿泊

通りに面していてアクセスも便利な場所にあります。客室は完全個室で、防災設備完備の近代的な建物として1992年に再建されました。エレベーターや大浴場、シャワートイレなども備え、浴室とトイレ付きの客室も5室あります。月に数回のお昼時に広間で不定期に提供される本格派カレー「精進スパイスカレー」が地元でも人気を集めています。

ご由緒

建久年間(1190~1198)、尊海(そんかい)という僧により創建されました。越前城主松平家、常陸国下妻城主の多賀谷(たがや)家はじめ多くの城主らの菩提寺となり、発展してきました。1988年の火災により建物や重要文化財の木造地蔵菩薩像などを焼失しましたが、1992年に現代風の宿坊寺院として再建。本堂には地蔵菩薩立像が祀られています。また、弘法大師空海の生涯を絵図でつづった「高野大師行状図画」を所蔵。鎌倉時代のもので国の重要文化財に指定されています。

住所
高野町高野山573
アクセス
バス停「苅萱堂」からすぐ
駐車場:6台
ホームページ

密厳院(みつごんいん)

興教大師御住房の古跡に立つ宿坊寺院

新義真言宗の開祖で当院を開基した、興教(こうぎょう)大師覚鑁(かくばん)ゆかりの寺。山門に「興教大師御住房」と掲げてその古跡を伝えています。高野山で唯一、覚鑁像と弘法大師空海像が祀られている寺院として知られ、本堂で朝勤行の際にともに拝観することができます。
山門の隣には、国の登録有形文化財に指定された苅萱堂があり、引導地蔵尊がご本尊として祀られています。哀話として知られる「石堂丸物語」の木彫りの額が堂内を巡るように配置され、物語に登場する親子地蔵尊は、毎月24日のみご開帳されます。

ご由緒

平安時代後期に活躍した、興教大師覚鑁上人が長承元年(1132)に創建したと伝わります。覚鑁は密厳上人とも称されたことから当院の名があります。保延6年(1140)、高野山内の対立により当院は焼討ちに遭い、創建当初の伽藍を焼失。覚鑁は高野山を下り、根来山(ねごろやま)(和歌山県岩出市)に根来寺を建立し、のちの新義真言宗、真言宗智山(ちざん)派、豊山(ぶざん)派の基礎を定めました。

住所
高野町高野山478
アクセス
バス停「苅萱堂前」からすぐ
駐車場:10台

清浄心院(しょうじょうしんいん)

護摩行体験ができる宿坊

一の橋に最も近い宿坊で、奥之院の参拝に便利です。境内に枝を広げる豊臣秀吉ゆかりの桜で知られ、春は観桜の名所に。戦国武将とのつながりが多く、宿泊すると重文の仏像や季節の名宝を無料で拝観することができます。2019年に完成した護摩堂では毎日13時から14時まで護摩行が行われ、護摩木を火に入れる体験をすることもできます。

ご由緒

天長年間(824~834)、弘法大師空海によって開かれ、いっとき衰えたものの、平宗盛(たいらのむねもり)により再興されました。空海が入定する前日の承和2年(835年)3月20日に自ら彫られたと伝わる廿日(はつか)大師像がご本尊(秘仏)として本堂に祀られています。戦国時代には上杉謙信の祈願所となり謙信の書状などが残されています。また、運慶作と伝わる阿弥陀如来像のほか、九品曼荼羅など多くの重要文化財を蔵しています。

住所
高野町高野山566
アクセス
バス停「一の橋口」からすぐ
駐車場:10台
ホームページ

上池院(じょうちいん)

広大な庭園で四季折々の美しさを楽しめる

表通りから南へ、坂を登った高台の奥まった場所にある宿坊寺院。自然豊かで閑静な雰囲気が漂い、約1千坪の庭園ではシャクナゲや新緑、紅葉など、四季折々の美しさを楽しむことができます。近代的な建物のなかに、和の風情を凝らした客室や御影石の大浴場など設備が整い、心癒される静かなひとときを過ごすことができます。

ご由緒

弘法大師空海が初めて高野山に登った際、小さな祠(ほこら)を建立したのが起源。空海自ら彫ったと伝わる千手観音が祀られていたことから、当初は観音院と称し、江戸後期に上池院と改められました。新義真言宗を開いた覚鑁(かくはん)上人も空海と同じく、当寺を訪れて濡れた草鞋(わらじ)を解いたことから「両高祖ぬれわらじの寺」とも呼ばれています。庭園には空海が唐より持ち帰ったと伝わる沙羅双樹があります。

住所
高野町高野山476
アクセス
バス停「苅萱堂前」から徒歩2分
駐車場:20台

大明王院(だいみょうおういん)

国宝不動堂を模した優美な本堂で勤行を

苅萱堂の南に位置する、奥まった場所にある宿坊寺院。本堂は国宝の不動堂を参考にして1991年に再建されたもので、毎月28日に護摩祈祷が行われます。客室には高野六木(こうやりくぼく)をふんだんに用いた部屋もあり、和の風情が感じられます。浴槽や壁も高野槙(こうやまき)で作られた風呂は肌触りの良さが好評です。

ご由緒

實應(じつおう)上人により創建され、別名「芝の坊」と呼ばれます。平安時代の延久年間(1069年~)、道雲大徳(どううんだいとく)が弘法大師空海直筆と伝わる不動明王を奉持し中興しました。ご本尊は秘仏ですが、阿弥陀如来はじめ、北面大師と呼ばれる、顔を左に向けた高野山ならではの弘法大師像も祀られています。大岡越前守はじめ歴代の江戸町奉行の菩提寺としても知られます。

住所
高野町高野山482
アクセス
バス停「苅萱堂前」から徒歩2分
駐車場:10台
ホームページ

熊谷寺(くまがいじ)

源氏の武将熊谷直実公も逗留した宿坊寺院

法然上人、親鸞上人、熊谷直実(なおざね)公ゆかりの寺で、山門横の圓光堂には3人が境内の井戸に姿を映し自ら木像に彫ったと伝わる3体の尊像が伝えられています。ご本尊の阿弥陀如来(秘仏)を祀る本堂には、地獄極楽曼荼羅が安置されていて、かつては絵解きが行われていました。現在は高野七福神の一カ寺にも数えられ、圓光堂に布袋尊、本堂に恵比寿神が祀られています。

ご由緒

承和4年(837)、桓武天皇の皇子、葛原(かつらはら)親王の御願により建立。弘法大師空海の孫弟子にあたる真隆(しんりゅう)上人が初代住職とも伝えられています。寺名の由来は平家物語にも登場する、源氏の武将、熊谷直実公が逗留したことから。熊谷直実公は源平合戦を機に武士の身分を捨て出家、のちに浄土宗の開祖・法然上人の弟子となります。法然上人と浄土真宗の開祖・親鸞上人も当寺に逗留しました。

住所
高野町高野山501
アクセス
バス停「苅萱堂前」から徒歩3分
駐車場:10台

 赤松院(せきしょういん)

近代的な設備が整う新館の客室が人気

奥之院の入口にあたる「一の橋」にほど近く、奥之院の参拝に便利な宿坊寺院。阿吽の仁王像が睨みをきかせる山門は高野山の宿坊では唯一のもので、夜はライトアップとイルミネーションに輝きます。新館にはバス・トイレ付きの客室が30室も備えられていて旅館並みの設備が整えられています。境内には2000坪ある広大な回遊式庭園があり、散策を楽しむことができます。

ご由緒

平安中期の延長元年(923)、聖快(せいかい)という僧侶により開かれ、創建当初は「山本坊」と呼ばれました。室町時代、後醍醐天皇の皇子であった護良親王が住職となり、その護衛であった赤松則村が随従し円心入道となります。これ以降赤松院と改称。代々赤松家の菩提所となります。江戸時代には細川家、有馬家、黒田家の菩提所にもなりました。上段の間に置かれた、寺宝の「木彫乃虎」は江戸初期の彫刻師、左甚五郎(ひだりじんごろう)の作と伝わります。

住所
高野町高野山571
アクセス
バス停奥の院口からすぐ
駐車場:5台
ホームページ

宿坊⼀覧 SYUKUBOUITIRAN

⼤⾨だいもんエリア

西南院(さいなんいん)

伊都郡高野町 / 高野山249
0736-56-2421
ホームページ

報恩院(ほうおんいん)

伊都郡高野町 / 高野山283
0736-56-2350
ホームページ

桜池院(ようちいん)

伊都郡高野町 / 高野山293
0736-56-2003
ホームページ

宝亀院(ほうきいん)

伊都郡高野町 / 高野山294
0736-56-2018
※宿泊施設としては休業中。
ホームページ

金剛峯寺・壇上伽藍こんごうぶじ・だんじょうがらんエリア

遍照尊院(へんじょうそんいん)

伊都郡高野町 / 高野山303
0736-56-2434
ホームページ

増福院(ぞうふくいん)

伊都郡高野町 / 高野山339
0736-56-2126
ホームページ

成就院(じょうじゅいん)

伊都郡高野町 / 高野山330
0736-56-2430
ホームページ

釈迦文院(しゃかもんいん)

伊都郡高野町 / 高野山349
0736-56-2639
ホームページ

常喜院(じょうきいん)

伊都郡高野町 / 高野山364
0736-56-2321
ホームページ

天徳院(てんとくいん)

伊都郡高野町 / 高野山370
0736-56-2714
ホームページ

正智院(しょうちいん)

伊都郡高野町 / 高野山159
0736-56-2331
ホームページ

宝城院(ほうじょういん)

伊都郡高野町 / 高野山156
0736-56-2431
ホームページ

西禅院(さいぜんいん)

伊都郡高野町 / 高野山154
0736-56-2411
ホームページ

明王院(みょうおういん)

伊都郡高野町 / 高野山146
0736-56-2106
ホームページ

龍光院(りゅうこういん)

伊都郡高野町 / 高野山147
0736-56-2105
ホームページ

親王院(しんのういん)

伊都郡高野町 / 高野山144
0736-56-2227
ホームページ

総持院(そうじいん)

伊都郡高野町 / 高野山143
0736-56-2111
ホームページ

千手院前せんじゅいんまえエリア

蓮花院(れんげいん)

伊都郡高野町 / 高野山399
0736-56-2017
ホームページ

一乗院(いちじょういん)

伊都郡高野町 / 高野山606
0736-56-2214
ホームページ

安養院(あんにょういん)

伊都郡高野町 / 高野山412
0736-56-2010
ホームページ

普門院(ふもんいん)

伊都郡高野町 / 高野山608
0736-56-2224
ホームページ

普賢院(ふげんいん)

伊都郡高野町 / 高野山605
0736-56-2131
ホームページ

高室院(たかむろいん)

伊都郡高野町 / 高野山599
0736-56-2005
ホームページ

女人堂にょにんどうエリア

蓮華定院(れんげじょういん)

伊都郡高野町 / 高野山700
0736-56-2233
ホームページ

西室院(にしむろいん)

伊都郡高野町 / 高野山697
0736-56-2511
ホームページ

南院(なんいん)

伊都郡高野町 / 高野山680
0736-56-2534
ホームページ

警察前けいさつまえエリア

光台院(こうだいいん)

伊都郡高野町 / 高野山649
0736-56-2037
ホームページ

龍泉院(りゅうせんいん)

伊都郡高野町 / 高野山647
0736-56-2439
ホームページ

福智院(ふくちいん)

伊都郡高野町 / 高野山657
0736-56-2021
ホームページ

本覚院(ほんがくいん)

伊都郡高野町 / 高野山618
0736-56-2711
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無量光院(むりょうこういん)

伊都郡高野町 / 高野山611
0736-56-2104
ホームページ

本王院(ほんのういん)

伊都郡高野町 / 高野山610
0736-56-2134
ホームページ

小田原・蓮花谷おだわら・れんげだにエリア

金剛三昧院(こんごうさんまいいん)

伊都郡高野町 / 高野山425
0736-56-3838
ホームページ

西門院(さいもんいん)

伊都郡高野町 / 高野山447
0736-56-2031
ホームページ

大圓院(だいえんいん)

伊都郡高野町 / 高野山594
0736-56-2009
ホームページ

成福院(じょうふくいん)

伊都郡高野町 / 高野山593
0736-56-2109
ホームページ

持明院(じみょういん)

伊都郡高野町 / 高野山455
0736-56-2221
ホームページ

三宝院(さんぼういん)

伊都郡高野町 / 高野山580
0736-56-2004
ホームページ

不動院(ふどういん)

伊都郡高野町 / 高野山456
0736-56-2414
ホームページ

北室院(きたむろいん)

伊都郡高野町 / 高野山470
0736-56-2059
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遍照光院(へんじょうこういん)

伊都郡高野町 / 高野山575
0736-56-2124
ホームページ

一の橋いちのはしエリア

地蔵院(じぞういん)

伊都郡高野町 / 高野山573
0736-56-2213
ホームページ

密厳院(みつごんいん)

伊都郡高野町 / 高野山479
0736-56-2202
ホームページ

上池院(じょうちいん)

伊都郡高野町 / 高野山476
0736-56-2318
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大明王院(だいみょうおういん)

伊都郡高野町 / 高野山482
0736-56-2521
ホームページ

光明院(こうみょういん)

伊都郡高野町 / 高野山493
0736-56-2149
ホームページ

恵光院(えこういん)

伊都郡高野町 / 高野山497
0736-56-2514
ホームページ

熊谷寺(くまがいじ)

伊都郡高野町 / 高野山501
0736-56-2119
ホームページ

宝善院(ほうぜんいん)

伊都郡高野町 / 高野山568
0736-56-2658
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赤松院(せきしょういん)

伊都郡高野町 / 高野山571
0736-56-2734
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清浄心院(しょうじょうしんいん)

伊都郡高野町 / 高野山566
0736-56-2006
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